「イネだんだんクソだんだん海は豊かなみんなのゴミ箱」
「イネ」・・・・・主食、人が得るエネルギーの源
「クソ」・・・・・生命活動のエネルギー消費による廃棄物
「だんだん」・・・循環
「海」・・・・・・「水」、原始的共有財産、廃棄物の流入先
「ゴミ箱」・・・・廃棄物/分解/浄化/共有の資源
上記において本計画での環境配慮システムを言い表している。
本計画では現地の建設資材や技術によって組み上げられた枠組みに日本で発案された「ヤクルト空容器」をろ材として利用する浄化槽を組み込んでいる。計画地の地盤改良には竹杭を密に打ち込むという現地の方法を採用し、また洪水時の浸水への対応として上階にカフェや生活空間、下階に駐輪場や船着場を配置し更に浄化槽の浮き上がりを防止する対策を施すという現地の経験を活かしている。日本側からの提案を現地の技術で組み立てた可動式ルーバー建具は、季節や時間帯によって変化する光や風の流れを調整できる。
カフェでは、敷地内のビオトープで栽培した野菜や地域の安全な食材を用いたメニューを提供する、現地の若者に対して雇用の機会を創出する場である。若者達はここでの経験によって他の職場で働く際のスキルを身につけることができる。
カフェでは現地の人や観光客が情報交換、交流できる。ホイアン近辺の各エコツーリズム拠点とも互いに連携し活性化を図ることを予定している。またカフェに導入された環境配慮技術を来訪者が気軽に見学、体験できるように開放されておりそれらの情報を発信してゆく。
本計画は市民レベルでの協働、技術・人材交流による実践によって進められてきた。計画の立ち上げから設計、工事と今まで多様な国籍年齢専門分野のメンバーが本計画の趣旨への賛同というまとまりにおいて提案や技術協力等々、様々な形で関わってきている。今後カフェ開業後もこのような関わりによる様々な取り組みを進めていく人材バンクの創設を企画している。
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